2005/09/17 (土)

明日はサンクリ。少年。(渡辺僚一)

明日はサンクリ。仲秋の名月ですから、
ここは是非「空の上のおもちゃ」を二個三個。
ついでに、月の幽霊が登場する「冬は幻の鏡」も
まだの人は是非! なっ!

んで話を変えて、少年キャラについて思ったことをつらつらと。
なんのサークルなのか、わからくなってきてるから、
ちゃんと創作したい人がしてるんだぜ? ってことをたまには
書いておくぜ!

少年のいる風景というのは、見ているだけで、
笑えるか泣けることが多いと思う。
自分が少年だった頃から、少年が笑える存在だとは知っていた。
馬鹿なことをしたい、今すぐしたい、
という思いで自分自身がパンパンだったからだ。
その風景が泣けるだなんて、想像できなかった。
例えば、雪の中に立ってる少年。例えば、泳いでいる少年。
一瞬後に馬鹿なことをしてくれそうな予感がある。
雪に小便で絵を描きそうだ。タコを手づかみしそうだ。
だけど、彼らはずっと雪の中に立っているかもしれない。
海の向こうまで泳いでいくつもりかもしれない。
その光景の中で、少年が決意した何かを想像すると泣ける。
冷たい雪の中でなにを思う? 海の向こうに何を見る?
意地か? 焦燥感か? 何を葛藤している?
少年だった僕にとって、それは身近すぎる問題だったせいか、
自分達が漠然とした葛藤の中に生きていることに
気づけなかったのだと思う。
イライラするとか、そんな言葉でごまかしていたんだと思う。
だから、少年の頃は少年が泣ける存在だなんて気づかなかった。
僕が少年キャラに力を入れるのは、そう思っているからだ。
少女のいる風景は綺麗だ。賑やかだ。だけど淫らだ。
うっとりと眺めることはできても、笑ったり泣いたりはできない。
淫らさが、想像力を一定方向にしか運ばなくなってしまう。
ここを乗り越えればもっと少女キャラを上手に書けるように
なると思うんだけどね。……それは、なかなか。